故人のため、遺族のために、定番のお供え物
葬式のお知らせが届いたとき、私たちはできるだけ故人の元へ向かい、遺族の方とともに故人を偲ぶ時間を過ごしたいと思うものですよね。その時にお香典とともに持参するのがお供え物です。結婚式と違って葬式は急を要することゆえにお供え物を準備するにも何を持っていけばよいのか迷ってしまいますが、いざという時のために定番の品物がどんなものかを押さえておくと迷う時間も短縮されます。
その場にふさわしく、かつご当家に失礼のない品物をあらかじめ考えておくことが大切です。それではどんなものが定番かと言うと、1.お線香、2.食べ物、3お花です。ただし食べ物とお花は選ぶときに注意しなければならないことがあります。
食べ物は殺生を連想させる肉や魚、慶事を連想させるかつおぶしや昆布を使ったものを、お花は派手な色味のものや棘のあるものをそれぞれ選ばないようにします。以上を踏まえて選んでいきます。まずお線香はお供えの中でも最も供養の心がご当家に伝わります。
できるだけ香りが高く高級なものを選ぶといいでしょう。最近では弔電と一緒に贈ることができます。次に食べ物ですが、肉や魚以外の生もの(果物)は時期によっては早々に傷んでしまうので煎餅や焼き菓子などがお勧めです。
葬儀前後はご当家も忙しいので、できるだけ日持ちのするものを選びます。故人の好きだったものが分かればそれに沿って選ぶのもいいでしょう。最後にお花は葬儀当日や四十九日までは白を基調にして選びましょう。最近ではアレンジを施したものはもちろんのこと、線香同様に弔電と一緒に贈ることができるプリザーブドフラワーがあります。食べ物と同じで生の花も時期によってはすぐに枯れてしまいますので、時期を考慮しながら選ぶようにします。近年では故人が好きだったものを優先する傾向が強まってきているため、お供え物の種類も多種多様化しています。ですが定番の品物を覚えておくことでどのお葬式でも失礼なく故人を送ることができます。商品を選ぶときには注意点を踏まえ、ご自身のお気持ちをご遺族に伝えてください。